こんばんは
公共交通機関に関する
大変重要なニュースのため長くなります
さて、今日は衝撃的なニュースが入りました
NHK 関西 NEWS WEB/大阪 富田林などで運行の「金剛バス」 路線バス事業廃止へ
大阪府は富田林市に本社を置く
金剛自動車株式会社
地元では金剛バスと呼ばれており
路線バス事業をおこなっています
同社公式ホームページでも発表され
2023(令和5)年12月20日の運行をもって
乗合バス事業(路線バス)が廃止されます
さらに廃止後のことは未定となっており
公式発表にもあるとおり
「各市町村の
地域公共交通会議及び
法定協議会において
協議してもらえるように
依頼しております」
と記載があるのみで
何も決まっていないようです
※分かり次第、随時お知らせとありますが…
同社バス事業の廃止ということは
会社そのものをたたむことを意味しています
金剛自動車は
1925(大正14)年に金剛自動車乗合組合として
いわゆる路線バス事業の免許を取得しま
1937(昭和12)年に
金剛自動車株式会社を設立しました
その後、貸切バス事業やタクシー事業も
免許を取得して営業していました
金剛バスの塗装から
よく南海電鉄グループと間違えられますが
どの電鉄系にも属さない独立した
バス・タクシー会社です
かつて、労使関係が悪化してしまい
ストライキを起こさせないために
バス運転士を全員契約社員(非正規)にするなど
かなりこじれていたようです
決してイメージの良い会社では
無かったのですが
2018年に系統番号を導入しました
それどころか前面の行先表示には
ローマ字も追加されました
さらに2019年には制帽が登場
菊水紋の社紋が何とも言えない格好良さ!
しかしコロナ禍により状況が一変します
2020(令和2)年の4月に
貸切バス事業を廃止しました
その後、同年6月には
太子町や近畿運輸局と連携し
太子町コミュニティバスと連携した
新規路線が誕生します
コロナ禍に地元自治体と連携して
新規路線も誕生するなど
見た目は順調そうでしたが
実際には厳しい状況に
変わり無しだったようです
同社もコロナ禍は減便を行っていました
直近の2022(令和4)年11月から
感染症拡大による運転士不足のため
平日に土日祝ダイヤで運行しはじめ
後に一部路線では
土日祝ダイヤは特別ダイヤとして減便
2023(令和5)年2月のダイヤ改正では
平日の土日祝ダイヤ運行が
ほぼ、そのままシフトするダイヤ改正となり
土日祝ダイヤは金剛山方面が半減するなど
大きなテコ入れが行われました
また4月には甘南備ゆきなどに
こんごう福祉センター前経由を設定し
本数を維持しつつ路線再編が行われました
しかし2023(令和5)年6月に
タクシー事業を廃止し
路線バス事業専業となりましたが…
報道によるとタクシー事業廃止時点で
既に路線バス廃止について
話を進めていたようです
そして2023(令和5)年9月11日
バス事業廃止を公式発表しました
冒頭にも記しましたが
路線バスの譲渡や移管などは
廃止発表では全く明示されませんでした
残り約3か月
競合他社や代替路線も
こんごう福祉センター前と
千早大橋〜千早ロープウェイ前間以外は
全くないため移動手段が無くなります
地元の貴重な公共交通機関
今後の動向を注視したいと思います
いわゆる2024年問題を目前にして
金剛バスのように廃業するバス事業者が
増えるのではないかと危惧しています
余談ですが
公式ホームページの沿革
1925(大正14)年に
路線バス事業免許を取得した
金剛自動車乗合組合を起点とすれば
2025(令和7)年に100年を迎える予定でした
★画像はいずれも筆者撮影です